| 沖縄季節の花・実 TOPIX2 |
| ■ヒルギモドキ |
今、ヒルギモドキ(Lumnitzera racemosa)があちらこちらで、白い可憐な花を咲かせています。
ヒルギモドキは白く、開いた大きさが1cmと小さい花を、下方の枝から上方の枝の順に咲かせています。水面に近い枝ほど開花が早く、枝の上部にいくにつれつぼみが多く見られます。花弁は白色で5枚、がくは緑色筒状で先端が裂片状で短くなっています。おしべは12本、先端のやくの部分が球形になっています。今咲いている花は、約1ヶ月後に大きさが10〜15mm、緑色で長楕円形の果実(半胎生種子)を枝の先端につけます。果実が房状に密につくことからracemosaの種小名がついたと思われます。
金武(きん)町億首川(おくくびかわ)河口に自生する同種は、樹高2m程度の灌木で、毎年花実をつけております。このページの花の写真は、おきなわ環境クラブ(OEC)が4年前、この地点から採取した種子から育てた苗木を昨年12月、具志川市州崎のマングローブテラスに移植した株のものです。ヒルギモドキは、葉が小さく互生で、厚みがあって、その先が凹形になっており、その葉の黄変・落下で体内の塩分を取り除くといわれています。同種は、水道水の鉢植えで育てた個体でも花実をつけますが、いきなり淡水から海水の同テラスに移しても、落葉することなく新しい環境に適応してこのように花を咲かせています。
ところで、同種は沖縄本島が分布の北限ですが、河口域の改変・撹乱によってマングローブ湿地が消え、生育環境が悪化しており、『レッドデータおきなわ』に危急種として記載されています。
OECでは、同種ついて保全と再生を図る活動として、同種の育苗技術を確立しており、これらの技術を生かして沖縄本島内の適当な河川敷や河口域に移植して植生を増やしていく計画です。
次回、オヒルギのページで具志川市州崎のマングローブテラスについても紹介いたします。
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写真3. 約1ヶ月後のヒルギモドキの果実
半胎生種子なので乾燥すると発芽しない