沖縄の水環境について TOPIX3
■国場川河口干潟『漫湖』の自然と環境 (1)

−漫湖は沖縄の水辺自然と環境のシンボル−

 漫湖はこの頃みんなが口をそろえて「ドロの臭いがしない」「魚の大量死が起きない」などといわれるようになった。これは国場川と饒波(のは)川の水質が改善されたことの証であり、水辺の自然と環境の保全に関わってきた者の一人としてうれしく思う。また、そのことは、ラムサール条約への登録とともに沖縄にとっても大きな喜びであり、世界に誇れることの一つになると思う。
 漫湖は、沖縄の川の自然と環境を考える上で最も象徴的な場である。同条約への登録時、漫湖をとりまく環境や水鳥などの生き物について県民の間に関心が高まっていたが、今は薄れてしまった。 そこで、もう一度関心を持っていただくため、このページでは、漫湖のもつ価値や位置づけ、現状、そしてこれからの漫湖の保全・管理・活用に向けた課題点などについて、改めて3回にわたって考えてみたい。
 沖縄の水辺の環境問題には、埋立・護岸・ゴミなどによる形の改変、土砂(赤土・クチャ)流出や有機物・有害物質などによる水質汚濁がある。漫湖はそれらのいずれをも有し、一部自然の岸を残した半自然の河口湿地といえる。


写真1. '77豊見城城址公園から見た漫湖


写真2. '01豊見城城址公園から見た漫湖

 漫湖は、1999年5月中米コスタ・リカで開かれた第7回ラムサール条約締約国会議で同条約への登録認定証が交付された。漫湖が同条約に登録されたのは、国内法による鳥獣保護区特別保護地区に指定され、さらに登録への地元県市町村の合意などが前提になった。環境省(環境庁)によると漫湖は、1) 約70種以上の野鳥が観察され、水鳥の生息地として国際的に重要な湿地(世界的な絶滅危惧種クロツラヘラサギ、ダイシャクシギやハマシギなど5基準種の飛来、国内的にもシギ・チドリ類の重要渡来湿地)である、2) 日本国内では唯一マングローブが広がる湿地である、3) 40万県民に囲まれた都市部にある、などがその価値といわれている。さらに私はこれら以上に4) 沖縄の水辺の自然と環境を学ぶ、環境教育に最適な場所であることを挙げたいと思う。
 一方で漫湖をとりまく環境や自然について、水鳥など野鳥の渡来数の減少や流域からの土砂の流入堆積とゴミの漂着、マングローブ域の拡大などの問題・課題があるのも事実である。
 今、漫湖はラムサール条約登録湿地として、水鳥を頂点とするマングローブのある沖縄の河口湿地生態系として保全・管理・活用が求められている。


写真3. 漫湖のクロツラヘラサギ


写真4. 漫湖のダイサギ

 

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